タバコ会社の広告について

タバコ会社の巧妙な販売戦略が18歳から24歳の女性に向けられています。

前回で女性の喫煙が特に20代前半で増えているというお話をしました。
その背景に、若い女性をターゲットにしたタバコ会社の巧妙な販売戦略があったと、極秘の内部資料が見つかっています。
1960年代に、フィリップモリス社は初めて女性用タバコのバージニアスリムを売り出し、市場のシェアを一挙に0.24%から、3.16%へと伸ばしました。そのときのキャッチコピーは、「長い道のりだったね!ベイビー」でした。
当時は、いわゆるフェミニズムが若い女性の気持ちを引き付けた時代でした。このキャッチコピーは女性解放の象徴的な言葉として受け止められ、女性のための商品と印象づける、絶妙なキャッチコピーでした。
タバコをくゆらせる女性が、あたかも解放ざれているかのような錯覚を起こさせたのです。
順調に売り上げを伸ばしていったフィリップモリス社も、1990年になるとシェアを落としていきました。フェミニズムは、もはや若い女性を引き付けなくなり、もっと現代的な競合品が売り出ざれたからです。

日本の若い女性への戦略

清潔好きで、健康志向が強く、新しいもの好き。他人に迷惑をかけず協調していきたいという日本人。特に若い女性にはその傾向が強いように思います。
そんな点に着目して、RJレイノールズ社が開発し、日本で販売ざれている「セーラム・ピアニッシモ」というブランドがあります。このタバコは長さ100mmで、1本中のタール1mg、ニコチン0.1mgという触れ込みです。メントールをたくさん含み、メントールの入ったタバコを好む18〜24歳までの女性がターゲットです。
匂いや煙が少ないので、周りに迷惑をかけないし、健康を害することにも配慮したタバコであるという売り込みです。
ところがこのタバコは、実際には2mg近いタール量が含まれていることが判明しました。また、メントールはニコチンの吸収率を高めるという報告もあります。ピアニッシモ・ワン(旧名セーラム・ピアニッシモ)は1995年に発売。女性用の100mmスリムのシェアをわずか4ヵ月で10.7%から24.2%に伸ばし、販売1年後に、RJレイノールズ社は、日本で最も急速に成長するタバコ会社となったのです。
タバコ会社にとっては、18歳から24歳までの女性がターゲットです。タバコは、いったん喫煙習慣が身につくと、継続する傾向があるため、うまい売り込み戦略を立てれば、効率的に、新規の永続的な喫煙者を増やすことができるからです。
吸う人に害がなく、副流煙のないタバコなどありえません。喫煙する女性自身の健康ばかりか、妊娠したときに、赤ちゃんに与える影響が心配です(詳しくは次回に)。
若い女性をターゲットにしたタバコの広告については、何らかの対応が必要ではないのでしょうか?