ダイエットにひじきはやめよう

日本は鉱山の多い国なので、土中や作物に砒素が多くみられます。砒素は有機と無機の両方の形で存在し、有機の砒素は毒性がないとざれてきました。ところが、最近ある種の有機の砒素は細胞毒性が強いことがわかってきています。
有機の砒素は、鶏に与えられることがあります。吸収ざれずに排泄ざれ、鶏の肉付きがよくなるとざれているからです。
ところが鶏の腸内で有機の砒素が無機に変わることが最近わかってきたのです。無機の砒素には毒性があります。世間を騒がせた、急性中毒による死亡事件、砒素入りカレー事件がその例です。
微量の無機砒素であっても、肺ガン、皮膚ガン、膀胱ガンを誘発する発ガン物質であることが疫学調査で認められています。また、皮膚のただれの原因にもなります。

ひじきの砒素について

1年以上前の話になりますが、イギリスの食品規格庁がひじきには高濃度の無機砒素が含まれるので食べないようにと勧告を出しました。引き続きオーストラリア、ニュージーランド、香港などの公的機関も同じような警告を出しています。イギリスの調査では、ロンドン近郊のスーパーマーケットで食品として売られている海藻(ひじき、わかめ、アラメ、昆布、海苔)を調べています。このひじきは日本産でした。
これに対し、日本の厚生労働省は、ホームページで「日本人のひじきの平均摂取量は1日あたり約0.9gであり、この程度ひじきを食べても心配はいらない(WHOが定めた無機砒素の暫定的耐容摂取量を超えない)」としています。
ひじきは食物繊維を多く含み、必須ミネラルも含んでいます。そのため、「ひじきを極端に多く摂取するのではなく、バランスの良い食事を心がければ健康上のリスクが高まることはない」としています。
しかし、こういった平均値で安全性を議論するのはとても問題です。実際、海藻はダイエット食品としてよく利用ざれているからです。砒素は海産物や魚に多く含まれます。しかし、どんな食品にどれだけ含まれるか、日本では系統だった調査は公表されてなく、自分がどれだけ砒素を摂取しているか、消費者が自分で見当をつけることもできません。

体調や食べ方で影響が違う

砒素の害は、体調や腸内細菌、食べ物の組み合わせによっても異なってきます。バングラデシュ、台湾、インドなどで飲料水に高濃度の砒素が含まれ、住民が被害を受けましたが、この際にも住民の栄養状態の悪さが被害を大きくしたと指摘ざれています。また、腸内細菌やアミノ酸も砒素の代謝や体外への排出に影響を与えています。
ひじきと大豆を組み合わせる伝統的な食べ方がいいのではないかと考えられますが、どのくらいを、どう食べたらいいかについて、きちんとした研究はまだありません。ですから、現時点では、ひじきばかりのダイエットというのはおすすめではありません。